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インドネシア・バリ島でのKITAS(キタス)申請 – 詳細編

Posted:Sep 21, 2013|Category: ビザ申請 企業法務

最近、KITASについてのご質問を受けることが多くありましたので、少し詳しい手続きの話をします。
以前も少々説明しましたが、このKITASとは、「観光以外の目的で」、また「観光で定められている日数を超えて滞在を希望する」ことに対しての特別な許可証です。
(※詳しくは インドネシア・バリ島でのKITAS(キタス)申請 – 概要編 を参照)
皆さまからよく質問を受ける内容で、勘違いされている方が多いのですが、

KITASを持っている ≠ 働くことOK

であり、KITASイコール労働許可、ということではありません。
皆様がそうした勘違いをされるのは、目的が違っていても査証名が同じだからだと思うのですが、一口にKITASといっても、就労目的や就学目的、またその配偶者用のものなど様々な種類があります。そして、KITAS即ち、『暫定的に滞在する許可を証明する証』には、明確な理由/目的が必要であり、そのための受け入れ先を用意することが義務付けられています。

例えば、理由の大本になるのが就労目的であれば、就労先の会社であり、家族と一緒に住むことが目的であれば、家族の方が現地へ住む理由付けになる配偶者/両親の外国人労働許可であり、学ぶためであれば、学ぶ先の大学への入学許可証であったり・・・と。
会社にしろ、家族にしろ、学校にしろ、受け入れる先が決まっていないと、KITASは申請できません。
(ただし、リタイヤメント(退職者用)KITASという別枠もあります。)

上記の通り、例えば働くことが出来るKITASには、『雇用先という受け入れ先』が必要なのです。

就労目的のKITAS申請手続きの流れ

そこで、手続きをする中で最も多いとされる、就労目的のKITASについてそれぞれ手続きの流れと所要時間を目安として、下記の通りまとめまてみました。
(※画像をクリックすると拡大します。また、個人情報保護のため画像を加工してあります。)

1. RPTKA(外国人労働者雇用計画書)の発行

よーく見てみると、Rencana Penggunaan Tenaga Kerja Asing=RPTKAと書いてあります。

2枚セットになっていて、2ページ目には役職が明記されています。

まずはじめに、外国人を雇うために必要となる、RPTKA(外国人労働者雇用計画書)の発行を行います。ここから手続きがスタートします。

申請先:ジャカルタ
所要時間:2週間

2. 投資政調庁からイミグレーション宛にTA01を発行

TA01書式

そして、RPTKA承認書の発行後、BKPM(投資政調庁)は、TA01の推薦状をイミグレーション宛に発行します。
なお、基本的にこの書類の原本は発行後イミグレーションへ送るので、手続き完了後、原本はなく、コピーしかありません。

申請先:ジャカルタ
所要時間:2週間

3. Telexを持って在外公館へ

この書類をもって、在外公館へ出向きます。

TA01推薦状に基づいて、イミグレーションは、当該外国人労働者に期間限定ビザ(VITAS)を発行するよう、インドネシアの在外公館にテレックスを送ります。この書類をもって期間限定ビザ(VITAS)手続きを、在外公館(一般的には日本及びシンガポール)にて行い、その期間限定ビザ(VITAS)に基づいて、申請者はインドネシアへの入国と事業予定地への赴任が許されます。

申請先:ジャカルタ
所要時間:2週間

**** ここで、めでたく赴任地となるインドネシアへ就労目的の入国が可能となります! ****

その後、バリ島に戻った後、3日以内に、赴任地のイミグレーションでの手続きを開始します。

4. IMTA(就労許可証)発行に伴う、DPKK(技術能力開発基金)の支払い

技術能力開発基金(DPKK:1200USD)の支払い証明書

就労許可証(IMTA)書式

就労許可証(IMTA)の発行に伴い、技術能力開発基金(DPKK:1200USD)の支払いを行い、就労許可証(IMTA)の発行を行う。

申請先:バリ
所要時間:下記5.と併せて約6週間

今年(2013年)に入り、以前ジャカルタ経由で支払っていたDPKKのシステムは廃止され、バリ限定の口座が開設されるとのことですので、若干形式は変わります。

5. いよいよKITAS発行、およびMultiple Re-Entry(再入国許可)の申請

就労許可(IMTA)及び暫定滞在許可(KITAS)の手続き後、再入国許可(1年間の間何度も出入国が可能な許可)申請を行います。

申請先:バリ
所要時間:上記4.と併せて約6週間

再入国許可(マルチプル・リエントリー)は、ブルーブックとご自身のパスポートと両方に記載があるので、確認してみてください。

6. SKLD/STM-現地警察署への届出

STM(Surat Tanda Melaporkan)居住地管轄の警察への届出

SKLD-入国管理局でKITAS取得後警察で手続きを行う。

そして最後に、バリ州警察への届出を行います。

申請先:バリ
所要時間:2ヶ月


以上で、全ての手続きが完了となります。
なお、KITAS初回申請及び更新手続きは、当事務所でお手伝いできます。詳細確認を希望されるまたは、手続きを希望される方は、是非直接下記までご連絡ください。

***************
■Vidhi Law Office
電話 :+62(国番号)-361-759605
» お問い合わせ

インドネシア・バリ島でのKITAS(キタス)申請 – 概要編

Posted:Sep 14, 2013|Category: ビザ申請 企業法務

観光地として人気のバリ島は、観光ホテル等の宿泊施設に限らず、旅行会社、飲食店等様々な場所に外国人が働いています。
また、インドネシアに観光で入国する場合、入国審査カウンターの前に、手数料を支払い、パスポートにVISA ON ARRIVALという観光ビザが発行されます。
これを、所謂【VISA/ビザ/査証(さしょう)】といいます。

※査証-Wikipediaそのまま抜粋
査証(さしょう)またはビザ(英: visa)は、国が自国民以外に対して、その人物の所持する旅券 が有効であり、かつその人物が入国しても差し支えないと示す証書である。

これと同じくくりで、バリ島で就労するためには、『国が自国民以外に対して、その人物の所持する旅券が有効であり、かつその人物が就労しても差し支えないと示す証書』であるKITASが必要です。
KITASは、Kartu Tinggal Terbatasの省略で、暫定滞在許可証となります。この許可証に伴って、就労をする場合は、IMTA(就労許可証)を発行します。雇用先が決定し、就労するための準備として、暫定滞在許可証(KITAS)と就労許可証(IMTA)申請が必要となります。

初回申請時には在外公館での手続きが必要

同雇用先での継続勤務の場合は、毎年国内で更新が出来ますが、初回のみ、インドネシアの在外公館でVITAS(期間限定ビザ)の手続きが必要となります。
期間限定ビザ(VITAS)は、準備が整えば、移民局長が申請者が予め指定したインドネシアの在外公館宛にテレックスを送ります。期間限定ビザ(VITAS)に基づいて、申請者はインドネシアへの入国と事業予定地への赴任が許されます。要するに、ここから就労を目的としてインドネシアに入国することになります。

薄くて分かり辛いですが、緑のスタンプが押され、手書き(緑ペン)で、日付と管轄のイミグレーションの場所、この場合「NGURAH RAI」と記載されます。

薄くて分かり辛いですが、緑のスタンプが押され、手書き(緑ペン)で、日付と管轄のイミグレーションの場所、この場合「NGURAH RAI」と記載されます。

入国の際、観光目的の場合は、入国審査のカウンターでビザを発給してもらい、入国スタンプという流れになりますが、就労の場合は、また違う入国審査カウンターでの手続きとなります。この際、予め申告しているバリ島内の住所に沿って手続きが進んでいるので、居住予定住所を告げる必要があります。

居住住所によって、入国した際のスタンプが違い、主な管轄を分けると、【ングラライ・イミグレーション】とされてるか、【デンパサール・イミグレーション】とされてるか・・・となります。
(過去のブログ: バリ島の移民局/イミグレーションについて を参照)

スタンプを押された際に確認してみてください。ここで間違った名前が記載された場合、(こちらのミスではないにしても・・)それを訂正するのにもインドネシア・・・費用がかかります。間違いに気付いたら、その場で訂正してもらうようにしてくださいね!

※追記
KITASについてのお問い合わせを多くいただきましたので、さらに詳しい手続きについての記事を掲載しました。是非ご覧下さい。
インドネシア・バリ島でのKITAS(キタス)申請 – 詳細編

 

なお、KITAS初回申請及び更新手続きは、当事務所でお手伝いできます。詳細確認を希望されるまたは、手続きを希望される方は、是非直接下記までご連絡ください。

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■Vidhi Law Office
電話 :+62(国番号)-361-759605
» お問い合わせ